精進料理の「精進」とは、もともと仏教の言葉です。

一般的には、「精進してまいります！」というように、

一つのことに集中し専念するといった意味で使う事が多いですが、

そもそもは「仏道修行に専念すること」という意味があります。

「精進料理」とは、肉や魚を使わない野菜中心の料理を指し、

仏教の「美食を戒め粗食であれ」という行でもあります。

肉や魚を使わない代わりに、食材を工夫し、おいしく食べられる様に時間をかけて調理しました。

代表的な精進料理には、肉に見立てて作られた「がんもどき」や、なめらかな舌触りの「胡麻豆腐」などがあります。

作る工程にとても手間がかかりますが、これも修行のひとつなんだとか。

さてみなさんはダイエットのご経験はありますか？

色んなダイエットがありますが、カロリーを抑えるために、

野菜中心のダイエットをして体重を落としたという方も多いのでは。

野菜中心のダイエットを続けると、身体を冷やす原因になったり、

タンパク質が不足して肌や髪・爪などにトラブルを起こしてしまう恐れがあります。

こんな風に栄養が偏るダイエットは、一時的に体重が落ちてもリバウンドしやすく美容にも良くありません。

そこでおススメしたいのが、「精進料理」なのです。

精進料理は、肉を食べない野菜中心の料理であることは先ほど触れましたが、

法事やお盆などに食べるイメージで、「あまり美味しくない、地味、質素…」といったイメージがあるかも知れません。

でも、栄養がしっかりとれる食材をふんだんに使っていて、

美容にも嬉しいメニューでもあるんですよ。

たとえば、がんもどき。主な材料は、豆腐・ニンジン・ごぼう。これらを細かくし合わせて油で揚げたもの。

豆腐は言うまでもなく大豆を使っていますから、これで植物性のタンパク質が摂れますし、

油も使用しているので脂質も摂れます。
栄養が偏らないだけでなく、精進料理のメニューはダイエットや美容に理想的なカロリー。
植物性の出汁を使い、奥深い味わい。さらに天ぷらなど揚げ物もOKなので、

口さみしいということも少なく満足できるでしょう。

日本人のカラダに合う食材ばかりですし、おなかも満たされて、

ダイエットのストレスも軽減されそうですね♪

★精進料理の食材 ポイント★

★使用する食材は、野菜・穀物・豆類で、肉や魚はNG。

★出汁はシイタケ・こんぶを使う(カツオだしなど動物性のものはNG)。

★五辛(ごしん：にら、ねぎ、にんにく、らっきょう、はじかみ(ショウガ、山椒))を使わない。

※これらは、精が付きすぎて修行の妨げになるとされ、禁じられていたのだとか。

以上を守れば、りっぱな精進料理！毎日家で作っているあのメニューも、精進料理と呼べますね！
レシピもたくさんありますよ～♪

こんなにあるよ　♪おいしい♪　精進料理のレシピブック

①はじめての精進料理　基礎から学ぶ野菜の料理

高梨 尚之　　出版社：東京書籍

禅寺の住職であり、精進料理家でもある高梨尚之さんのレシピ本。基本のレシピなので、

料理初心者でも参考にしやすい！

本の最初から順を追って作っていくと、最終的にお膳の仕度が身に付くとか！

②こまき食堂　カフェ風精進料理

藤井小牧　　出版社：地球丸

精進料理家のご両親の間に生まれた著者。カフェ風精進料理のお店の経営もなさっています。

肉魚は使っていないカレーやコロッケ、とんかつといったメニューもあり、男性でも作ってみたくなるかも。

③おばあちゃんの精進ごはん

iori 曉美と五月　　出版社：マイルスタッフ

手軽に作れる、おばあちゃん姉妹のレシピ本。ルールに縛られず、

卵、牛乳なども使ったレシピもあり、肩ひじ張らずに作れそうです。

週に1回やってみよ～という緩さもポイント！
ヴィーガンなど海外の方にも人気がある精進料理。
普段、コンビニ弁当などを食べている方も、身体を休ませてあげるためにも、腹八分目を意識して週末などにチャレンジしてみてくださいね♪

参考画像：(https://pixabay.com/)