生理前になると、どうも体調がすぐれないかたは多いのではないでしょうか
PMS(生理前症候群)は一時期雑誌でよく取りあげられていましたが
PMDDとよばれる症状もあるようです。
あまり聞きなれない言葉ですが、女性ならだれしも
起こりうることですから、さっくりとでも知っておきたいものです。
PMDD(生理前不快気分障害)とは
生理1週間ほど前になると、自分の感情がコントロールできなくなり
仕事の能力が極端に落ち込んだり、まわりの人と口論や揉め事を起こす場合や
ぐっと気分が落ち込みうつ病に近い症状が見られることです。
生理のある女性の約70割がPMS症状に悩み、
約5%がPMDDで悩んでいるともいわれています。
生理が終わるとすうっと気分がおさまるため、
病気だという自覚がほとんどなく、まわりの人から見ても気づきにくいもの。
生理前にしか症状をあらわさないため治療しない人もおおく
日本ではまだ知られていないため医師もPMSと判断してしまいがちな症状です。
PMDDの症状をうつ病だと思い込み、心療内科や精神科で
抗うつ剤を処方してもらう女性がおおいのも認知度が低い理由です。
抗うつ剤を服用していても、精神的な疾患ではないため
根本的な解決には至りません。
PMDDは正しい治療を受けることで改善されるケースが多いのです。
生理前1週間ほどまえから気分の変化やイライラ、
むくみや頭痛などカラダの不調があらわれる症状で
多くの女性が悩んでいます。
PMDDとの違いは、その程度です。
PMSと比べてPMDDは、生活に支障が出たり
人間関係をかえるような感情の爆発がみられることもあります。
激しい気分の浮き沈みや過眠・不眠、異常な食欲の症状が著しいものの
生理開始から2日も過ぎると気分がおさまるのが大きな違いです。
うつ病の場合は生理周期に関係なく、生理が始まっても
大きな情緒不安定がみられたり、その症状が続くことが特徴です。
□ とくに生理前5日間は、抑うつ気分や絶望感、自己卑下をしやすい
□ 緊張で押しつぶされそうな不安、イライラを抱く
□ 著しい情緒不安定
□ 対人関係の摩擦が生じやすい
□ 今まで好きでしていたことが、急にめんどくさくなり興味がなくなる
□ 凡ミスが増え、本や会話の内容がほとんど入ってこなくなる
□ 異常なほどの過眠や食欲がある
□ コントロールができないほどの気分の浮き沈みを感じる
5個あてはまったあなたは、PMDDの可能性が高いです。
日記をつけて1か月の気分の変化の記録をつけて
気分のようすを見てみるのもいいかもしれません。
この時期だけは、どうも気分が落ち込む、薬を飲まないと気分が悪くてしかたがない
と感じている方は、一度婦人科で相談してみることがおすすめです。
PMDDを放置しておくと、大切な人間関係をこわしたり
自分にとって後悔するようなことをしてしまうこともあります。
情緒不安定な時期にひとりで悩まないためにも
PMDDを放置せず改善策を探していきましょう。
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